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vol.274 2025年3月号

「人工肛門のパウチ」のひみつ

虹いろ薬局本店 髙見 愛花

この度リレーバトンを引き継ぎました虹いろ薬局本店 高見 愛花と申します。自分の勉強不足で恥ずかしいのですが、最近初めて知った人工肛門のパウチについてお話させていただきたいと思います。

この度全国的に人工肛門・人工膀胱のケアについて講演を行っている方からお話をお伺いする機会があり、その中でも皮膚トラブルのケアについて私にとってはとても驚くべき知識を学ぶことが出来ました。

皮膚トラブルの原因の1つとして面板(パウチや洗腸用スリーブなどを身体に固定するための皮膚に当てる平板のこと)があります。パウチと一体型になっているものと、そうでないものがあるのですが、粘着式面板には粘着作用、吸水作用、皮膚保護作用などがあり、ストーマ周囲の皮膚を守ってくいるそうです。

健康な方の皮膚のpHは4.5~6.0の弱酸性で、面板も同じぐらいのpHに設定されており、皮膚の生理的な機能を損なわないよう調整されています。少々の浅い傷などがあっても面板がきちんと皮膚にくっついていれば、1~3日程ですっかり治ります。実際に湿疹があったのが24時間後にはすっかり綺麗になっているところを確認し、本当に驚きました!

ですが、本当に私が驚いてしまったのはここからです。この面板を貼っていると皮膚のただれが治ったり、傷の治りが早いというのは消化器外科に関与する医療従事者の間で有名だったそうです。1980年代頃にはその事実が広がり、その後この面板に使用されている皮膚保護成分を使って傷を治すための医療用品がたくさん開発されていきました。市販では、絆創膏型の”キズパワーパッド”などがこれに当たります。そうです、”キズパワーパッド”です!まさか私が10年以上愛用させていただいている絆創膏がここで登場してくるとは思いもよりませんでした!そして、”キズパワーパッド”で湿疹が治ることも初めて知りました。今まで切り傷、擦過傷、挫傷などには使用していましたが…。昔ギックリ腰をしてからよく腰を痛めるので湿布を使用するのですが、かぶれやすく…次に湿布で湿疹が出来た時に実際に使用してみようかな、と思っております。

まだまだ勉強不足で至らぬ点ばかりですが、これからも学ぶことを続け精進していきたいと感じました。

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