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vol.276 2025年7月号

令和7年度新任学校薬剤師研修会に参加して

理事 國末 惠子

令和7年4月27日(日)薬剤師会2階会議室において、今年度から新たに学校薬剤師となられた先生方21名が参加され、研修会が行われました。

まず初めに、岡山県学校薬剤師会副会長 庄司蔵万先生より、学校薬剤師誕生の経緯や、その後学校保健法が制定公布され大学以外のすべての学校に学校薬剤師が配置されることが義務付けられて現在に至っている等のお話がありました。当初は、危険な薬品の管理が主な職務でしたが、現在は学校環境衛生の維持管理に関する指導・助言者としての職務が義務付けられており、さらに健康相談や保健指導にも従事するよう求められています。学校薬剤師は、子供たちの快適で安全な教育環境を守るために重要な職務であることを再認識しました。

次に、同会副会長 高木紀彦先生より学校環境衛生検査における検査機器の使用法について講義がありました。使用説明書にはない実際の経験からの注意点等も盛り込まれ、とても有意義でした。例えば、照度測定の際には、測定者自身の影や白衣からの反射の影響がでないように、体を低くして測定を行う。また、夏に行うことの多いホルムアルデヒド測定は、夜間8時間以上閉め切った部屋で翌朝測定すると、室温が50度以上になって測定不能となることを避けることができる。等々、なるほどと思えることが多々ありました。

そして、いよいよ実践です。3~4人のグループごとに、残留塩素・pH測定器、ガス検知管、CO₂モニター、照度計等実際に触って、測定を行ってみました。次々と測定している時、研修も3時間になろうとしていたため室内のCO₂が高値になっており早速換気をしました。その時対角線上に窓を開放するのが換気に最適であることを数値として確認することができました。そして、こんな実験を生徒たちと一緒に出来たら楽しいだろうなと思いました。

新しく任務に就かれた先生方には、いろいろ不安なこともあろうかと思いますが、困った時は「学校環境衛生のギモン解決レシピQ&A集」がかなり役立つと思います。それでも解決できない時は、経験豊富な先輩方が必ずサポートしてくれますので、相談してください。

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