
2025年8月23・24日、岡山県庁で中国ブロック災害医療スキルアップ研修会が開催され、岡山県災害薬事コーディネーター(薬事CD)として初めて金田・藤原・平松の3名が見学参加した。本研修はDMAT隊員を中心に、「県災害保健医療福祉調整本部と各機関・団体・DMAT活動拠点本部の体制と機能を理解し、本部要員としてCSCAを早期確立する」ことを目的に、実践的な訓練を含めて実施された。薬事CDとしては、発災時の初動体制の把握、組織体制、参画のタイミング、行政・医療チーム間の連携の重要性を学ぶとともに、参加者に薬事CDの役割を周知する貴重な機会となった。
2025年3月に発出された「災害薬事コーディネーター活動要領」によれば、薬事CDは都道府県や保健所等に設置される調整本部で、災害医療コーディネーター、災害時小児周産期リエゾンと共に幅広く助言を行う役割を担う。組織体制構築、情報収集・分析、対応策立案、人的・物的支援の調整や搬送も職責に含まれる。参集時はHeLP-SCREAMに基づき迅速に本部を立ち上げ、薬剤師会と連携して薬局・卸・CDの安否・稼働状況を把握する。医薬品だけでなく、透析用品や医療ガス等の調整にも配慮が必要である。

情報収集の一環として、災害医療情報システム(EMIS)訓練用アカウントを用いた演習が行われ、「入力がない」ことも被害の大きさを示す重要情報であると学んだ。今後は薬事CD研修にも同様の体験型学習を組み込み、J-SPEEDやPEACEなどの情報活用、医薬品発注体制のアップデートも課題である。さらに、行政や医療チームとの信頼関係を平時から築き、合同訓練や会議を通じて連携を強化することが重要である。薬事CDは「医薬品供給者」にとどまらず、「情報分析者・連携推進者」としての機能が求められる。平時からの訓練と体制整備に努め、発災時には迅速かつ柔軟に、思いやりをもって協働できる体制を築いていきたい。