
「先生、このイラストいいですね。どうやって作ったんですか?」
最近、薬物乱用防止教室でこんな質問を受けることがあります。実は、その教材づくりに活躍しているのが生成AIです。少し前まで「AI」と聞くと遠い未来の話のように感じていましたが、今では私にとって欠かせない仕事のパートナーになっています。
私は学校薬剤師として、薬物乱用防止教室のスライド作成や、支部の学校環境衛生活動を推進するためのアンケートや資料・書類作成にChatGPTやNotebookLMを活用しています。例えば、児童の発達段階に応じた説明やクイズの作成、授業全体の構成を考える際には、まずAIを利用しています。さらに画像生成AIを組み合わせることで、授業内容に合ったオリジナルのイラストも作成でき、子どもたちの興味を引く教材づくりに役立っています。
もちろん、AIが出した答えをそのまま使うことはありません。薬学的な正確性や学校現場に適した表現になっているかは、自分自身で必ず確認します。私はAIを「優秀な新人アシスタント」だと思っています。新人ですから、ときどき間違えます。しかし、頭ごなしに否定するのではなく、「ここは違うよ」と教えてあげると、よりよい答えを返してくれることがあります。まるで後輩を育てるような感覚です。


学校薬剤師の役割は、環境衛生の維持管理だけではありません。薬物乱用防止教育や健康教育など、求められる活動は年々広がっています。その一方で、資料作成や情報収集に十分な時間を確保することは容易ではありません。AIに任せられる部分は任せ、その分、子どもたちや先生方との対話や、授業内容をより深く考える時間に充てる。それがAI時代の学校薬剤師の新しい働き方ではないかと感じています。

AIは決して学校薬剤師に代わる存在ではありません。私たちの知識や経験を支え、活動をより豊かにしてくれる「アシスタント」です。もしまだAIを使ったことがない先生がおられましたら、まずは「薬物乱用防止教室の導入を考えて」と一言話しかけてみてください。きっと、その便利さに驚かれるはずです。そして、その答えを学校薬剤師として磨き上げることこそ、私たちにしかできない仕事なのだと思います。