
インフルエンザの予防に手洗い・うがいはよく知られていますが「鼻うがい」というと何?と思われる方は多いのではないでしょうか。
「鼻うがい」とは鼻洗浄とも呼ばれ、代表的な鼻のセルフケア方法のひとつです。
ノドではなく鼻の中を洗い流す方法で、鼻をかんでも出てきにくい粘り気のある鼻水や、アレルギー物質(花粉やハウスダストなど)、雑菌、ウイルスを取りのぞくことによって、風邪、アレルギー性鼻炎、鼻づまり、副鼻腔炎などへの対策効果が期待されます。

鼻の中を洗い流すとなると、「痛そう」「苦しそう」と恐いと感じる方が多いのではないかと思います。プールの水が鼻に入った時のつんと刺すような痛みを思い出す方も多いと思います。また、高張食塩水だと鼻粘膜の炎症や浮腫が起こるという報告もあり浸透圧には十分注意が必要です。鼻洗浄液は生理食塩水など体液と等張のものを使います。耳鼻科では生理食塩水を処方されることもあります。市販されているものもたくさんあります。
かつて、洗浄器具は「エネマシリンジ」を使うことが大半でしたが、最近ではいろいろな器具が販売されています。

エネマシリンジ

市販されている簡易鼻うがい器具・・
このほかにもたくさんあります
大人なら240~250ml、小児は120~150mlを1回量で1日2回、鼻洗浄を行います。やりすぎると鼻粘膜を傷つけて逆効果になる事があります。
特に今の季節に効果的な鼻洗浄は鼻の粘膜に付着した花粉やハウスダストなどのアレルギーの原因を洗い流すことで、くしゃみや鼻水、鼻づまりなどのアレルギー症状を緩和します。ただし、小さなお子様の場合鼻うがいを上手くできないことがあるため、保護者の指導の下行ってください。市販の器具を使用するほうがやりやすいです。また、誤嚥しやすい方、のどに炎症がある方、鼻詰まりが激しい方、中耳炎の方は悪化することがあるのでDr.に相談してからにしてください。