令和8年度の改定で「重複投薬・相互作用等防止加算」が廃止され残薬調整を評価する加算として「調剤時残薬調整加算」が新設されました。残薬問題については服薬アドヒアランスの低下や医薬品の適正使用の観点から薬剤師の介入による改善が期待されております。従来の「重複投薬・相互作用等防止加算ロ(残薬調整に係るもの)」として20点で評価されていたものが今回改定で下記の通り見直されました。
イ 在宅患者へ処方箋交付する前に処方内容を処方医に相談し、処方に係る提案が反映された処方箋を受付けた場合 50点
ロ 在宅患者について調剤日数の変更が行われた場合(イの場合を除く) 50点
ハ かかりつけ薬剤師により調剤日数の変更が行われた場合(イ又はロの場合を除く) 50点
ニ イからハ以外の場合 30点
ここで考えていただきたいのが、残薬が生じる背景や問題点を正しく理解することです。調剤時残薬調整加算は、調剤管理料の算定を前提とした加算であり、患者の服薬状況や処方内容を確認した上で、残薬調整が必要と判断し実施したことを評価するものです。
単に残薬を減らすことを目的とするのではなく、残薬が生じた原因を確認し、調整後に適切に服用できるよう必要な服薬支援を行うことが求められます。
対象患者
調剤管理料を算定する患者であって、飲み残した医薬品や飲み忘れた医薬品 (残薬)が確認されたもの
算定要件
患者又はその家族等からの情報等に基づいて残薬が確認された患者において、残薬の調整のために処方医の指示の下に、7日分以上相当の調剤日数の変更が行われた場合に加算する。
ただし、6日分以下相当の調剤日数変更であっても薬剤師が患者の服薬状況等により必要性があると判断した場合はその理由を調剤報酬明細書に記載することで算定可能である。
処方箋様式の変更
保険薬局が調剤時に残薬を確認した場合の対応として「調剤する薬剤を減量した上で保険医療機関へ情報提供」というチェック欄が設けられました。ここにチェックがある場合は疑義照会を行わずに日数を減数調整することが可能となりました。ただし、変更できるのは投与日数のみであり、投与日数を「0」に(処方削除)することはできません。
注意事項
残薬調整により内服薬の投与日数が28日分以上から27日分以下となり、調剤管理料1のイを算定する場合は、レセプト摘要欄に減数調剤を実施した年月日、減数調剤を実施した薬剤名及び調整前の投与日数を記載します。
残薬を疑義照会により調整する場合は処方削除することもできますが、その時は算定する「剤」が無くなりますので薬剤調整料・調剤管理料の算定は出来ません。他に「剤」があれば調剤時残薬調整加算は算定可能です。この場合はレセプト摘要欄に削除した薬剤名、処方されていた日数の記載をして下さい。