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vol.277 2025年9月号

骨太の方針2025

参議院議員・薬剤師 神谷 政幸

「政幸だより」8月

本田あきこ先生のご再選、誠におめでとうございます。先生と共に未来を切り拓く決意を新たにし、これからも全力で取り組んでまいります。

骨太の方針2025は、本年6月6日に開催された第7回経済財政諮問会議で原案が示されました。6月9日の11時から開催された自民党の厚生労働部会において、医薬品安定供給のための設備投資の重要性を改めて訴えると共に、充分な支援策が必要であることを主張しました。さらに、革新的新薬が適切に評価されるよう、費用対効果評価制度の対象拡大については、乱暴な進め方をするのではなく、幅広く意見を聞いた上で検討を進めるべきであることを強く訴えました。

同日14時から開催された政調全体会議において、薬価を社会保障費の財源とすることは限界に来ており、医薬品卸が運ぶ基礎的医薬品の8割が赤字の状況であること、また調剤医療費の7.5割を薬剤費が占める薬局は経営が苦しく賃上げが困難になっている窮状を訴え、財政フレームの見直しを強く迫りました。

6月13日に閣議決定された骨太2025で、社会保障関係費については「具体的には、高齢化による増加分に相当する伸びにこうした経済・物価動向等を踏まえた対応に相当する増加分を加算する。」と記載されました。原案の段階では、経済・物価動向等も高齢化などと同様「自然増」に含まれていましたが、議論を経て、経済・物価動向等を踏まえた対応に相当する増加分は自然増とは別枠とされました。

また骨太の原案で、薬局が有する情報の標準化と「デジタル化」を進めると記載されていた箇所は「DX化」に修正されました。デジタル化は業務や作業を効率化・自動化することを目的に行われます。薬局ではすでに電子薬歴等のDX化が進んでおり、データやデジタル技術を活用した業務変革のさらなるDX化によって、薬局が有する情報の活用の幅の拡がりが期待されます。

加算の獲得やDX化の推進については、これから年末に向けてしっかりと対応してまいります。

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