リフィル処方箋について薬剤師会に寄せられる質問が多くなっています。ここでは、リフィル処方箋について、基本的な解釈を確認します。リフィル処方箋は2022年4月に導入されました。「症状が安定している患者に対して、医師がリフィルによる処方が可能」と判断した場合に発行されます。最大3回(総使用回数)まで、繰り返し使用できる処方箋です。
基本的事項
- リフィル処方箋の2回目以降の使用期間は、次回調剤予定日の前後7日間以内
- 対象となるのは「症状が安定している患者」 「薬剤師による服薬管理の下、一定期間内に処方箋の反復使用が可能」と医師が判断している場合
- リフィル処方箋の継続利用が可能な場合は、写しを調剤録とともに保管、原本のリフィル処方箋を患者に返却する。その際、調剤日と次回調剤予定日を記入し、裏面には薬剤師名と保険薬局名を記入(サンプル処方箋参照)
注意事項
- 外用薬の場合、1回の使用量及び1日の使用回数に加えて、投与日数の記載が必要(サンプル処方箋参照)
- 投薬期間制限のある新薬・麻薬・向精神薬・湿布薬等はリフィル処方箋の対象外
- リフィル処方対象の薬と、対象外の薬(上記参照)が同一処方箋に混在するのは不可。処方箋を分けること。
- リフィル処方により2種類以上の医薬品を投薬する場合であって1回の使用による投薬期間が異なる場合は医薬品ごとに処方箋が分かれている必要あり。同一処方箋内は同じ日数(サンプル処方箋参照)
- リフィル処方箋の使用回数の上限が異なる場合は、医薬品ごとに処方箋が分かれている必要あり。

ケーススタディ
ケース①
リフィル処方箋受付1回目、A薬もB薬も30日分処方されている。A薬は残薬多数あり、B薬は残薬無し。残薬調整希望の申し出あり。
| 質問 | A薬を残薬調整するが、処方内容の全容を把握するためA薬の処方は残しておきたい。 A薬の処方日数を1日分に減らすことはできるか? |
| 回答 | 不可。医薬品ごとに処方日数が異なる場合は処方箋が分かれている必要がある。 |
| 質問 | A薬を削除することはできるか? |
| 回答 | 可。しかし、本来は残薬状況を踏まえたうえでリフィル処方箋を発行することが望ましい。 なお、疑義照会してA薬を削除した場合にはB薬だけの処方箋になっているので2回目以降にA薬を追加することはできない。 |
ケース②
| 質問 | 同一処方箋内に複数の内服薬があるが、処方日数が異なる。C薬は14日分、D薬は30日分。次回来局予定日はいつになるのか? |
| 回答 | 一つの処方箋に記載される処方日数は同一である必要あり。処方日数が異なる医薬品はそれぞれの医薬品で処方箋を分けて発行してもらうことが必要。 |
ケース③
| 質問 | E薬が70日処方でリフィル2回となっている。次回予約日は140日後。E薬は20日分残薬ある。E薬60日処方リフィル2回にする予定。重複相互作用等防止加算(20点)を1回目も2回目も算定できるか? |
| 回答 | 1回目の疑義照会でリフィル処方箋としてはE薬60日処方リフィル2回となっていると思われますので、2回目の受付時に重複相互作用等防止加算(20点)の算定は不適切かと思われます。 |
※なお、令和8年度診療報酬改定では、残薬調整に係る評価として「調剤時残薬調整加算」が新設される予定です。
ケース④
| 質問 | F薬が70日処方でリフィル2回となっている。次回予約日は140日後。E薬は110日分残薬ある。疑義照会してF薬15日分リフィル処方箋2回なのか? |
| 回答 | この場合は無理にリフィル処方箋にせず、F薬30日処方でリフィル処方箋のチェックを外すよう疑義照会すればよいと思われます。リフィル処方箋は「症状が安定している患者」 「薬剤師による服薬管理の下、一定期間内に処方箋の反復使用が可能」が対象なので、このケースではリフィル処方箋を発行することが適切とは言い難いと考えられます。 |
ケース⑤
| 質問 | 全2枚の処方箋で1ページ目はG薬30日分リフィル2回、2ページ目はH薬30日分リフィル3回となっている。どう扱えばよいか? |
| 回答 | リフィル処方箋の使用回数の上限が異なる。G薬とH薬は処方箋を分けて発行してもらう必要があります。 |
現在はリフィル処方箋の発行割合は少ないですが、今後リフィル処方箋が普及していく可能性も考えられます。制度を正しく理解したうえで、適切な調剤対応をお願いします。
また、リフィル処方箋は患者の服薬状況を踏まえて適切に活用されることが重要であり、薬剤師としても残薬状況や服薬状況を確認しながら、医師と連携して運用していくことが求められると考えます。