
去る令和8年2月1日(日)、ターミナルスクエアビル12階ホールにて「緊急避妊薬販売のための研修会」が開催されました。当日は会員約200名が参加し、岡山県医師会・産婦人科医会・県医薬安全課の方々も来場して傍聴される中、緊急避妊薬の適正販売と被害者支援の重要性について学びを深めました。
地域で見守る連携の輪

前半は、ウィメンズクリニック・かみむらの院長 上村茂仁先生より「渡すのは薬だけじゃない~緊急避妊薬と私たちの役割~」と題してご講演いただきました。緊急避妊薬は「72時間」という時間との勝負であり、夜間や休日でもアクセスできる薬局が「支援の入り口」となる重要性が語られました。


薬剤師に求められる「TALKの原則」

続いて、公益社団法人被害者サポートセンターおかやま(VSCO)の業務執行理事・片山文様より、「緊急避妊薬販売にあたっての性暴力・性犯罪被害者の支援について」ご講義いただきました。片山様は、窓口対応において「性暴力被害者かどうかを薬剤師が判断する必要はない」と強調されました。重要なのは、不安を抱える来局者に寄り添う姿勢です。その指針として、以下の「TALKの原則」が紹介されました。
- Tell(言葉にして伝える):心配していることを伝える
- Ask(尋ねる):不安や困りごとを尋ねる
- Listen(聞く):話をさえぎらずに聞く
- Keep safe(安全を保つ):脅かさず、一人で抱えさせない
また、性暴力被害者支援センター「おかやま心」や相談専用電話(#8891)の情報を提供することで、孤立を防ぐ「つなぎ役」としての役割が期待されています。
制度の適切な運用のために

本会役員からは、販売までの経緯(立花常務理事)、実際の対応と問題点(本江常務理事)、販売時の具体的な注意と登録等の事務(成廣副会長)について解説を行いました。
本研修を通じ、緊急避妊薬の販売は単なる医薬品の提供にとどまらず、地域の医療機関や専門機関と連携し、地域全体で女性の心と体を守るネットワークの一員として薬剤師が機能することの重要性を再認識する機会となりました。