こんにちは。IT委員会の安田です。
安全性の確保と業務効率化の両立は、私たち薬局薬剤師にとって避けては通れない課題です。今回は2025年末に児島に開局した私の薬局で導入した調剤支援装置「コナミルベース※」の体験談をもとに、IT活用による安全性向上と収益性を守るための「省力化」についてお話しします。
※コナミルベース:一包化散薬成分・重量同時監査装置

導入の背景:最後の砦としての「安心感」
開局時の機器選定にあたり、調剤「前」のバーコード鑑査か、調剤「後」のシステム鑑査かで非常に悩みました。最終的に後者を選んだ最大の理由は、患者様へお薬をお渡しする直前の最終段階で「絶対に間違いない」という確証を持てる点にありました。
導入後の実感:スピーディーな鑑査と心理的負担の軽減
実際に稼働させると、約4秒という短時間で散薬の成分・重量鑑査が完了します。このスピードは現場に大きな安心感をもたらしました。特に「ひとり薬剤師」となる時間帯において、システムという「もう一つの目」が最終確認を担ってくれる心理的負担の軽減は絶大です。
報酬改定の荒波と人件費の省力化
昨今の調剤報酬改定は非常に厳しく、技術料の適正化や賃上げ対応など経営を取り巻く環境は厳しさを増しています。収益への影響が避けられない中、固定費の大きな割合を占める「人件費の最適化」は喫緊の課題です。
従来、散薬鑑査には熟練の目によるダブルチェックなど一定の時間と人員を割く必要がありました。しかし、コナミルベースのような高精度なシステムを導入したことで、最小限の人員でも安全かつ迅速に業務を回すことが可能になりました。こうした「省力化」は、単なるコストカットではなく、無理な増員に頼らずに質を維持するための、現代の薬局経営における重要な防衛策と言えます。浮いたリソースを対人業務に充てることで、算定要件の厳しい対人業務の充実にも繋げています。
おわりに
IT機器の導入は初期投資を伴いますが、長期的にはヒューマンエラーの防止と人件費の適正化に大きく貢献します。私自身、今後は全自動散薬分包機などのさらなるIT化も視野に入れておりテクノロジーの力でより強固な薬局経営を進めていく所存です。本コラムが、システム導入や薬局のIT化を検討されている先生方の参考になれば幸いです。