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vol.279 2026年1月号

おかやまマラソンEXPO2025出展ブースを通して
再確認した、スポーツの魅力

委員 中村 健治

2025年11月8日と9日に開催された「おかやまマラソンEXPO2025」において、スポーツファーマシスト特別委員会はお薬相談ブースを出展しました。本マラソン大会は、一般財団法人岡山陸上競技協会や岡山県、岡山市などから構成される「おかやまマラソン実行委員会」が主催しています。私たちのブースでは、マラソン大会に関心のある市民やマラソンランナー、さらには競技者まで幅広い層を対象にアンチ・ドーピングの啓発活動や情報提供を行いました。

11月8日は快晴に恵まれ、ゼッケンを受け取りに来るランナーや、出展屋台を楽しむ多くの市民で会場は賑わっていました。ブースでは、興奮薬やタンパク同化ステロイド剤など、ドーピング禁止物質に関するポスターや掲示物が注目を集めました。また、一般の方に身近で興味を持ちやすい市販薬を目立つ場所に配置したことで、多くの来場者から質問をいただきました。昨年もブースを訪れた方から声をかけていただく場面もあり、非常に印象的でした。さらに、スポーツファーマシスト特別委員会の活動に興味を持つ薬剤師の方々もお越しくださり、アンチ・ドーピング啓発のみならず、活動の認知向上や志を同じくする仲間を増やす可能性を感じました。

今年のお薬相談では、例年同様、「芍薬甘草湯」や「ロキソプロフェン」に関する質問を受けました。おかやまマラソンはオリンピックや国際大会の選考会ではないため、両薬剤とも使用可能と回答しました。ただし、ドーピング検査を受ける可能性のある選手には、自然由来の生薬は成分が一定せず、製造過程での混入リスクもあるため、服用を控えるよう助言しています。

また、ロキソプロフェンを主成分とする市販薬の中には、ドーピング禁止物質を含む製品もあるため注意が必要です。さらに、ランナーが痛み止めを服用して痛みを感じにくい状態で走ると、怪我をするリスクが高まります。また、痛み止め服用による腎機能の負担増加や胃腸障害などの健康リスクも高まります。そのため、大会前後の安易な服用は勧められません。多くのマラソンランナーの不安に寄り添いながら、今後も適切な情報提供と啓発活動を続けていきたいと考えています。

11月9日はブース活動には参加せず、自身がマラソンに挑戦しました。小雨が降るなかでも会場の雰囲気は高揚し、私自身も気持ちが高まりました。走り切る自信はなかったため、5.6kmコースを選択しましたが、自分の実力にあわせて難易度を選べる点はとても有り難かったです。なんとか完走でき、充実した一日となりました。

今回の活動を通じて、スポーツがもたらす地域社会の一体感や、体を動かすことで得られる爽快感、達成感など精神的な充実を改めて実感しました。このような貴重な機会に感謝し、今後もスポーツファーマシストとして、アスリートが安心して競技に取り組めるよう、適切な情報提供や啓発活動に努めてまいります。

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