
令和7年6月5日(木)~6月8日(日)、天皇賜盃第94回日本学生陸上競技対校選手権大会(インカレ)がJFE晴れの国スタジアムで開催されました。この度、日本学生陸上競技連合医事委員の對崎利香子先生にお声がけいただき、6月6日(金)~6月8日(日)の3日間、岡山県薬剤師会も一緒にアウトリーチ活動を行いました。
【1日目】 担当委員:岡野 志のぶ、千代 淳美
お薬相談ブースに立ち寄ってくださった選手やサポートスタッフ、ご家族の皆様には、『アンチ・ドーピング○×クイズ』や『OTC薬に禁止物質が含まれるか・・?ゲーム』に挑戦していただきました。『スポーツファーマシスト=アンチ・ドーピングの専門知識を持つ薬剤師』と認知されておらず、先ずは私たちの自己紹介から始まりました。元トップアスリートの新宮美歩さんや、つくばスポーツ医科学センター長の鎌田浩史先生、世界陸連競歩審判員の石井智也さんもブースに待機してくださり、顔なじみのアスリートの皆さんが次々と足を運んでくださいました。
また、新宮さんからは、「温感マッサージクリームをよく使っていました。CBDオイルは大丈夫ですか?」という質問をいただきました。マッサージ商品には植物由来成分を含むものが多く、外国製のCBD(カンナビジオール)製品には、禁止物質のテトラヒドロカンナビロール(THC)が微量に混入している場合があるため、アスリートには注意が必要です。新宮さんの現役時代の貴重なお話を伺うことができ、私たちにとっても良い刺激になりました。


【2日目】 担当委員:杉本 旬子、千代 淳美
この日は試合に参加する選手や指導者、応援に来ている学生や保護者の方など、多くの方がブースに立ち寄ってくださりました。お子さん・お孫さんの応援に来られた方にアンチ・ドーピングクイズに参加してもらったところ、「病院で処方される薬を飲んで違反になることがあるんですね」「漢方は安全な薬だと思っていました」といった反応をいただき、服用可能なOTCや保護者の方にご注意いただきたいことをまとめた資料をお渡しすると喜ばれました。選手の方は競技レベルによって知識に差がありましたが、多くの方がお薬手帳で薬の管理をされているようだったので、『わたしはスポーツ選手です。ドーピング禁止物質か確認してください』というお薬手帳やマイナンバーカードに貼っていただく啓発シールをお配りしました。
【3日目】 理事:立花 義章、担当委員:寺本 賀一
あいにくの空模様ながら雨に降られることなく、全競技が実施されました。特に本日は決勝種目が多く、新記録も複数誕生するなど、会場は大いに盛り上がりました。最終日ということもあり、ブースへの来場者はやや少なめでしたが、指導者、選手、そして応援に訪れた関係者など、さまざまな方にお立ち寄りいただきました。特に印象的だったことは、ドーピング検査を経験したことのある選手は、ドーピングに関する用語や理解も深く、アンチ・ドーピングへの意識の高さがうかがえたことです。また、親子連れの皆さまにはクイズを通してアンチ・ドーピングについて楽しく学んでいただきました。今後も老若男女問わずアンチ・ドーピングに関する知識の普及を目指してまいります。

