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vol.276 2025年7月号

医薬品提供体制の構築と
後発医薬品調剤体制加算について

参議院議員・薬剤師 神谷 政幸

「政幸だより」6月

令和7年5月8日と13日の厚生労働委員会で薬機法改正審議の質問に立ちました。今回は医薬品提供体制の構築と後発医薬品調剤体制加算についてお伝えします。

ある地域では無薬局地域にしないため、人口減少下でも赤字店舗を続けている事例を耳にします。在宅患者対応を含む医薬品提供体制の確保は喫緊の課題です。改正案には、薬局開設者の責務として関係行政機関との連携等が盛り込まれました。政府に対し、今後あらゆる地域での医薬品提供体制の構築や多職種連携推進に向けた取り組みを質しました。

厚労省からは、医療ニーズや医療提供体制は地域ごとに大きく状況が異なることから、医薬品提供体制についても、地域の実情に応じた体制を整備することが求められており、行政を含む関係機関や関係団体と連携し、実情に応じた対応を行うことが重要。これを踏まえ、薬局開設者は行政機関との連携の下で医薬品等の安定的な供給を図ることを明記。厚労省では体制強化のため、地域薬剤師会において、薬局間連携推進等による夜間、休日対応、在宅対応等に係る医薬品提供体制の構築・強化を行うための事業を令和7年度予算事業として実施し、これらの取組を通じて、地域における薬局による医薬品提供体制の構築、強化を推進してまいりたいとの回答を得ました。

また後発医薬品調剤体制加算が果たしている役割について、厚労大臣の認識を質したところ、この加算は先発と後発の両方を取り扱うことに伴い発生する作業等について報酬上の評価を行うものであり、不安定な供給問題に対し複数の医薬品卸への問合せや、融通を依頼する等の業務が追加的に生じていることも承知しており、薬局の負担なども踏まえながら中医協において検討を進めてまいりたいとの回答を得ました。

大臣に対し、4月の薬価改定で発生したカットオフ値の激減対応や、高額医薬品の不動在庫・廃棄の問題についても検討を要望しました。

国会質問のYouTube動画はこちらです

2025.5.8「厚生労働委員会」後発医薬品調剤体制加算について
https://www.youtube.com/watch?v=T-L6_CLaLCk

2025.5.13「厚生労働委員会」あらゆる地域での医薬品提供体制の構築に向けた取り組みについて
https://www.youtube.com/watch?v=YCrGBIhQK_Y

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