「本田あきこオレンジ日記 」2月
少しずつ春らしさが感じられる頃となり、巷では入学・進学や就職に向けた準備が進められています。私も新年度および今夏を前に、あらゆる準備に怠りなく過ごしたいと思います。
さて、本稿が掲載される頃には参議院予算委員会で令和7年度予算案の審議が行われていると思われます。先月のオレンジ日記でも触れましたが、次年度予算案には医薬品の安定供給につながる支援策や医療・薬局DXの推進に必要な検討費などが含まれています。予算委員会に所属する私に質疑の機会があれば、関係者にとって使い勝手が良く、中身の詰まった予算にするとともに速やかな執行を政府に訴えたいと思います。
日本薬剤師会が昨年掲げた「薬剤師・薬局が直面する喫緊の課題」について少し振り返ります。
薬価中間年改定は、国民皆保険の持続性を確保する以前に、創薬力や安定供給への甚大な影響によって医療の質を損なう域に達しましたので、医療界や産業界への影響の検証と見直しを求めていく必要があります。
電子処方箋・薬局DXについては、令和6年補正予算と令和7年度予算を活用してシステム整備・機能拡充と周知広報を進めることで普及につなげます。
そして今回の薬機法改正は、医薬品の濫用対策や規制改革対応策のほか、地域医療を支える薬局の医療提供施設としての機能・体制に変化を求めています。令和7年度予算案で大幅に増額されました「薬局機能の高度化推進」枠での調査・検討を進め、全国の薬剤師の皆様の声を伺いながら意見集約を行い、医薬品提供体制などについて「地域」に軸足を置いて「何をすべきか」、「どのような方法が相応しいか」などを具体化していくことが大切と考えていますので積極的な意見出しをお願いいたします。

予算成立後は、矢継ぎ早に次の「骨太」の検討が始まります。例年6月のとりまとめを前に政調の各部会や全体会議などで議論されますが、実はこれらの時期に至る前の「準備」がとても大事です。部会等での議論に先立ち、全国の薬剤師会と薬剤師連盟そして神谷政幸議員と私とが連携して、薬剤師にとっての喫緊の課題について、薬剤師問題議員懇談会所属議員をはじめ多くの関係者の理解を広げていくことが「その先」につながります。力を合わせてまいりましょう。